髭剃りと洗顔、どっちが先なのか。── 洗顔が先です。
ただ、順番が分かっても、次に迷うことがあります。顔を洗ったあと、泡を流して専用のシェービングクリームやジェルを塗るのか。それとも、洗顔料の泡のまま剃るのか。一番知りたい部分は、そこかなと思っています。
先に断っておきますが、この記事はT字(両刃)の手動カミソリを使用した際の記事となっており、電動シェーバーの順番については、メーカー毎で差異があります。
| メーカー | 髭剃りと洗顔の順番について書いていること |
|---|---|
| ブラウン | 「洗顔後は肌がややふやけ気味になるため、シェービングは洗顔前もしくは洗顔中に行ってください」 |
| フィリップス | 「洗顔後は肌が柔らかくなり、顔のシェービングがしやすくなる」 |
| パナソニック | 順番の記載なし。別の注意として「クリーム状のシェービング剤は、刃の目詰まりの原因になるので使用しないでください」 |
電動を使っている人は、自分の機種のメーカーの取説を見てください。
この記事では、まず洗顔が先だと言える理由を書きます。その後の髭剃りの工程で、洗顔料の泡のまま剃っていいと言える根拠を。手元の洗顔料の容器に、メーカーがそう書いています。ただし、同じカミソリ・同じ刃のまま塗るものだけを替えて7回剃り比べると、結果はどの洗顔料でも同じではありませんでした。 剃った後に化粧水がしみる日としみない日が分かれたのも、「洗顔料」の違いでした。
髭剃りと洗顔、どっちが先か ── 洗顔が先です
髭剃りと洗顔の順番は、洗顔が先です。「洗顔 → 剃る → 保湿」の順番となります。
理由は、顔を濡らすと髭が柔らかくなるからです。カミソリを作っているメーカーが、そう書いています。
貝印は、正しい髭剃りの方法を説明したページで「水分を含むことで、ヒゲは40%も膨張し、柔らかくなります」と書いています。Schickも「蒸しタオルを使って毛を柔らかくしたり毛穴を開いたりすることで、より剃りやすくなる」としています。貝印もSchickも、濡らしてから剃ることを前提にしているということです。
私が使っているカミソリ(ヘンソンシェービング AL13)の説明書にも、使い方の1つ目に「シェービング前に洗顔、または肌を濡らし、潤滑剤やシェービングフォームを肌に塗ってください」と書いてあります。

私自身も、風呂に入る前と後で剃り心地が違うことは、剃るたびに感じています。風呂に入る直前では、剃ろうと思っても髭が刃に引っかかり、皮膚まで一緒にもっていかれる感じです。少し痛いので、剃ることを躊躇してしまうことも。一方で、体を洗った後、つまり顔の表面に湯気が一定時間触れる状態では、刃と髭の引っかかりがかなり減りました。
専用のクリームに替えるのか、洗顔料の泡のまま剃るのか
知恵袋に並んでいる質問を読むと、聞いているのは、順番を決めたあとのことでした。
「洗顔フォームをひげそりの時使うのとひげ剃り専用の泡をつかうのとでは、何が違うんですか?泡の量?」。「石鹸をつけてひげって剃るじゃないですか?あれは石鹸じゃなくて洗顔フォームでもいいんですか?」という質問も並んでいます。Googleで「髭剃り 洗顔」と検索すると出てくる候補も、洗顔フォーム・洗顔料・洗顔の泡です。顔を洗ったあと、剃るときに何を塗るのか。

洗顔料の泡のまま剃っていいのは、容器にそう書いてあるもの
泡のまま剃るのは、私の思いつきではありません。手元の洗顔料に、そのように書いてあります。
メンズビオレ ザフェイスの裏面には「シェービングにも使えます」とあり、使い方の欄には「ヒゲを剃る時はそのまま剃る。(泡がたりない時は、つけたす)」と書かれています。AMBIQUE フェイスフォーム(アンビーク)のボトルには「シェービングする時は、泡の上から剃ります」とあります。

どちらも、洗った泡を流さずにそのまま剃る前提で書かれています。
メーカーの窓口も、同じことを言っています。さきほどの「泡の量?」という質問に答えていたのは、花王の公式サポートでした。「基本的に、洗顔料でも、よく泡立てて髭になじませれば髭剃りに使えます。」
一方で、私が使っているカミソリ(ヘンソンシェービング)の日本の正規代理店は、公式サイトの記事で「洗顔フォームをシェービング剤の代用として、洗顔と同時に髭剃りを行うのはおすすめしません」と書いています。代用するなら、泡立ちが良く、低刺激で、洗う力が強すぎないものを選ぶ。アルコールが多く入ったものは向かない。できれば、シェービングクリームとして使える洗顔フォームを選ぶ。髭が濃い人、毛の量が多い人、極度の乾燥肌や敏感肌の人は、洗顔フォームで剃るのを控える。こうした条件も一緒に書かれています。
どの洗顔料でも剃っていい、とは言えません。ただ、容器に「シェービングにも使える」と書いてある洗顔料は、メーカー自身が剃る使い方を認めています。容器にそう書いてある洗顔料なら、泡のままで剃れます。専用のクリームに塗り直さなければいけない、ということはありません。
どの洗顔料でも同じではなかった ── 7回比較した記録
シェービングにも使えると書かれた洗顔料なら剃れる、とは書きました。ただ、剃った後の肌の状態は、どの洗顔料でも同じではありませんでした。
カミソリも刃も同じまま、塗るものだけを替えて7回剃りました。メンズビオレで2回、アンビークで2回、Proraso センシティブ(シェービング専用のクリーム)で3回です。順番は変えていません。洗顔が先で、その後に髭を剃っています。Prorasoを使うときは、洗顔した後にProrasoを髭に塗っています。Prorasoは、洗顔してから塗っても、洗わずに水で濡らしてから塗っても、剃った後の肌の状態は同じでした。
結論から言うと、剃った後のヒリつきは、ビオレ → アンビーク → Proraso の順で軽くなりました。 確かに洗顔フォームでも剃れました。ただし、どれを使っても同じ肌のコンディションにはなりませんでした。
「泡の量なのか」と聞いた人への答えも、ここで書いておきます。洗顔料と専用のクリームの違いは、泡の量ではありません。その質問に答えていた花王の公式サポートは、同じ答えの中で、髭が濃い・硬い人には専用品を勧めていて、その理由に刃が肌に引っかかりにくくするための「すべり成分」を挙げていました。
では、洗顔料どうしのビオレとアンビークでヒリつきに差が出たのは、洗う成分のせいなのか。こう考えたのは、知恵袋で、石けんで剃るより専用のジェルやクリームを使うべきだという答えがベストアンサーに選ばれていたからです。石けんは洗うためのもので、洗う成分が剃った後の肌の負担になる、という説明でした。石けんと洗顔料は同じものではありません。ただ、洗うために作られている点は同じで、さきほどのヘンソンの代理店も、洗顔フォームは「あくまで洗顔のために作られている」と書いています。
知恵袋の説明がビオレとアンビークの差に当てはまるのかを、私は容器の裏の成分表で確かめました。皮脂や汚れを落とす成分は、成分表の上位に並ぶものがビオレとアンビークでほぼ同じでした。落とす成分がほぼ同じなら、洗う成分だけで2本の差は説明しにくいです。ただ、成分表には入っている量までは書かれていないので、関係ないとも言い切れません。
ヒリつきに差が出たのが洗う成分のせいかどうかは、分かりませんでした。
ここで1点補足です。私は普段、風呂で剃っていますが、この7回の記録は洗面台で比較しています。風呂の中は湯気があるので、差が出たときに「塗ったもののおかげ」なのか「湯気のおかげ」なのか分からなくなるからです。条件を揃えるために、わざと普段と違う場所に設定しています。
【関連記事】シェービングクリームの代用に洗顔料は使える? 4種類で剃り比べた記録
剃った後、同じ化粧水なのに、しみる日としみない日があった
剃った後にヒリついた日は、化粧水をつけるとしみました。
| 剃るときに顔に塗ったもの | 剃った後の化粧水 |
|---|---|
| FANCL 泥ジェル | しみる(毎回) |
| メンズビオレ ザフェイス | しみる(ほぼ毎回) |
| AMBIQUE フェイスフォーム | しみない |
| Proraso センシティブ | しみない |

泥ジェルは、さきほどの7回とは別に試したものです。どれも洗顔が先という順番は同じで、違うのは剃るときに顔に塗ったものだけです。
しみると言っても、ずっと痛いわけではありません。切り分けると、こうなりました。
- しみるのは、化粧水をつけた瞬間だけ
- しみるのは、剃ったところだけ。顔全体ではありません
- 剃らない日に同じ化粧水をつけても、しみません
剃らない日にしみないなら、化粧水そのものが合っていないわけではなさそうです。
剃った後の肌がヒリつく理由には、メーカーの公式な説明があります。資生堂は、ひげをそった後の肌の乾燥について「カミソリの刃が皮ふ表面の角層や皮脂膜まで一緒に削りとってしまうために生じます」と書き、そのままでは肌がヒリつくとしています。パナソニックも、髭と一緒に角質層が削られると、肌を守る力が十分に働かなくなると説明しています。
刃で削られるのは剃ったところだけなので、しみるのも剃ったところだけ。私の切り分けとも合っています。
刃が肌の表面を削る、という説明が一番分かりやすく当てはまったのが、泥ジェルです。泥ジェルで剃ったときは、泡と違って滑りが足りず、刃が引っかかる感じがありました。そして剃った後は、毎回しみました。刃が引っかかれば、そのぶん肌の表面も削られます。
一方、ビオレとアンビークは、剃るときの引っかかりは同じでした。それでも、ビオレはしみて、アンビークはしみませんでした。こちらは刃の引っかかりでは説明できません。考えられるのは、剃るときに塗っていた泡の中身です。ビオレには、洗う成分とは別に、エタノールとPGという成分が入っています。アンビークの容器には、この2つを入れていないと書いてあります。ただ、2本の成分の違いは、この2つだけではありません。たとえばビオレには香料が入っていて、アンビークの容器には合成香料を入れていないと書いてあります。成分表を見比べても、どれがしみる原因なのかまでは分かりませんでした。しみる状態が続くようなら、皮膚科で相談してください。
肌の表面を削っているのは、刃です。泥ジェルの日のように刃が引っかかると、そのぶん肌も削られます。塗るものと同じくらい、刃も剃った後の肌を左右します。
私がいま使っているカミソリ(ヘンソンシェービング AL13)は、この引っかかりを減らすことを目的に作られています。刃が出ている量はごくわずかで、標準のモデルで0.033mm(私が使っているMEDIUMで0.058mm)。刃の角度は30度に固定されています。メーカーはその理由を、カミソリ負けの原因になる摩擦と引っかかりを減らすためだと説明しています。
電動シェーバーを買う直前で引き返して、このカミソリを選んだ話は、以下の記事に書いています。
【関連記事】両刃カミソリはどれを選ぶ? 電動シェーバーを買う直前でヘンソンシェービング AL13にした理由
まとめ ── 順番は洗顔が先。しっかり選ぶべきものは、剃るときに顔に塗るもの
髭剃りと洗顔の順番は、洗顔が先です。濡らすと髭が柔らかくなるからで、カミソリのメーカーがそう書いています。
重要なのは、髭剃りのときに顔に塗る洗顔料やクリームです。 この記事で分かったことは3つあります。
- 容器に「シェービングにも使えます」と書いてある洗顔料なら、泡のままでも剃れる。花王の窓口もそう答えています。ただ、ヘンソンの日本の代理店は、ふつうの洗顔料での代用は勧めていません
- 髭を剃ることができても、剃った後の肌のコンディションは同じにはならない。私が試した中で、塗るものを替えた7回の試行では、ヒリつきはビオレ → アンビーク → Proraso の順で軽くなり、ヒリついた日は化粧水もしみました。一番軽かったのは、専用クリームのProrasoです
- 塗るもので差が出た理由は、容器の成分表からは分かりませんでした
ビオレ・アンビーク・Prorasoの3つは、使い分けるために揃えたものではありません。毛穴汚れや、髭を剃った後に肌がしみるのを減らしたくて、いろいろ試すうちに手元に揃いました。今は、場面で使い分けをしています。
| 場面 | 使うもの |
|---|---|
| 洗顔と髭剃りを一緒にする | アンビークの泡のまま剃る |
| 顔を洗わずに髭だけ剃る | 専用のクリーム(Proraso) |
| 髭を剃らない | ビオレで洗顔だけ |
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洗顔と一緒に剃る日に使っているアンビークは、洗顔料とオールインワンのセットで売られています。セットのオールインワンも、私は毎日使っています。少しジェル状の液体で、塗るとスッとする爽やかさがあり、それでいてしつこくありません。塗った後もベタつきません。洗顔料だけの単品もありますが、私が使っているのはこのセットです。
塗るもの1つでここまで差が出るとは、正直思っていませんでした。最初は1つの商品しか使っていませんでしたが、比較しないと分からないことも多々あることを実感しています。一番大切なことは、自分の肌に合った商品を選ぶこと。この記事が少しでもその役に立つことを願っています。

