筋トレ2回で「力こぶ」を実感 ── 筋肉が増えたわけじゃない、けど続ける理由になった

🏃 フィットネス

少し前から、自宅の筋トレに斜め懸垂を足しました。「押す運動ばかりで、引く運動がない」と気づいたのがきっかけです。

その斜め懸垂を、最近逆手(手のひらが自分を向く握り)でもやるようにしてみたんです。そして今日でまだ2回目。なのに、鏡を見て驚きました。

力こぶ ── 上腕二頭筋が、目に見えて大きくなっている気がする。

他人が見たら分からない程度かもしれません。でも、自分にとっては大きな変化でした。思わず、こう口に出ました。「こんなにも早く筋力ってつくものだっけ?

少しうれしくなりましたが、同時に「いや、さすがに2回で筋肉がつくわけないだろう」とも思いました。そこで、この”手応え”の正体をちゃんと調べてみることにしました。

先に結論だけ言うと ── この実感は、気のせいではありません。でも「筋肉そのものが大きくなった」わけではないのも、たぶん本当です。本当の筋肥大(筋肉が太くなること)は、一般に数週間〜数か月かかると言われています。じゃあ2回目の今、何が起きているのか。調べてみると3つの理由がありました。そしてその正体を知ったら、むしろ「続けよう」という気持ちが強くなったんです。

逆手を足したら、力こぶに手応えがあった

きっかけは、前に自己流メニューを見直したときに知った、握り方の違いでした。斜め懸垂は、順手(手の甲が自分を向く)だと背中に、逆手(手のひらが自分を向く)だと腕=上腕二頭筋に効きやすいとされます。背中を鍛えるつもりで始めた斜め懸垂ですが、「逆手なら力こぶにも効くのか」と、軽い気持ちで取り入れてみたんです。

やってみると、たしかに順手とは効いている場所が違う。終わったあと、力こぶのあたりがパンと張っている感じがありました。そして2回目を終えた今日、鏡の前で腕に力を入れてみたら ── ひとまわり大きくなった気がしたわけです。

繰り返しますが、まだ2回。冷静に考えれば、筋肉が増えるには早すぎます。それでも手応えがある。この矛盾が、調べるきっかけになりました。

そもそも、筋肉が「太くなる」には時間がかかる

調べてまず分かったのは、筋肉そのものが太くなる(筋肥大)には、それなりの時間がかかるということでした。

厚生労働省の解説によると、筋肉はトレーニングで筋線維の一部が壊れ、それが修復されるときに、もとより少し太くなる。これを繰り返すことで、筋肉の断面積が増えて筋力が上がっていく、という仕組みです(いわゆる「超回復」)。

ポイントは、これが「壊れて → 回復して → 少し太く」の積み重ねだということ。1回や2回で一気に太くなるものではありません。一般に、見た目に分かるほどの変化が出るには、早くても数週間、はっきりとは2〜3か月ほどかかると言われています。

つまり、今日のこの「大きくなった気がする」は、筋線維が太くなった結果ではない可能性が高い。では、何が起きているのか。

2回で「効いた」と感じる、3つの正体

調べてみると、トレーニングを始めた初期の「効いた手応え」には、おもに3つの正体があるようでした。

「2回で大きくなった気がする」の正体
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① パンプアップ(一時的な張り)
運動直後は血液や水分が筋肉に集まって張る。数時間で元に戻る一過性のもの
② 神経系の適応(本命)
最初の数週間は「筋肉が増えた」のでなく、持っている筋肉をうまく使えるようになる=力が先に伸びる
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③ 注意バイアス(意識のクセ)
力こぶを作って鏡で見るようになる→前と同じ太さでも変化を拾いやすい
※どれも「筋肉が太くなった」とは別の現象。でも、どれも”続ける手応え”としては本物。

1つめのパンプアップ。運動した直後に血液や水分が集まって筋肉が張る現象は、5年もやっていれば体で知っています。直後に力こぶがいちばん大きく見えるのも、しばらくすると元に戻るのも経験済み。だから今日の手応えにも、いくらかこれは混じっているはず。ただ、それだけでは”わざわざ驚くほどの変化”の説明にはなりません。

3つめの注意バイアス ── 新しい種目を始めると鏡をよく見るようになり、同じ太さでも「大きくなった」と感じやすい、という話も自分には当てはまらない気がします。力こぶを鏡で見るのは今に始まったことではないので、この”気のせい”の線も、最初に外しました。

パンプは知っている、気のせいでもなさそう。じゃあ、他に理由はないのか? ── そう思って調べてたどり着いたのが、2つめの神経系の適応でした。これは少し意外で、いちばん納得のいく答えでした。トレーニングを始めて最初の数週間に感じる「力が出るようになった」は、筋肉が増えたからではなく、もともと持っている筋肉を”うまく使えるようになった”から。脳と筋肉の連携がよくなって、眠っていた筋線維まで動員できるようになる。上腕二頭筋でも、筋力の増加には神経の要因と筋肉そのものの要因の両方が関わることが、研究でも調べられています。逆手の斜め懸垂はまさに二頭筋を使う動きなので、力の手応えを早く感じたのも不思議ではなさそうです。

ただ、ここで引っかかります。神経の適応で”力”が伸びるのは分かった。でも私が感じたのは「力こぶが大きく見えた」という、見た目の変化です。これはどう説明すればいいのか。── たぶん、合わせ技です。見た目が大きく見えたのは1つめのパンプ(一時的な張り)、”効いてる”という手応えは2つめの神経の適応。神経の適応はあくまで”力”の話で、筋肉そのものを大きくするわけではありません。だから、本当の太さ(筋肥大)は、まだこれからなんです。

「筋肉は増えてない」。でも、がっかりはしなかった

ここまで調べて、「なんだ、2回で筋肉が増えたわけじゃないのか」と分かりました。でも、不思議とがっかりはしませんでした。むしろ逆です。

だって、本当の筋肥大が数週間先でも、神経の適応で”効いてる手応え”は先に来るということだから。「変化を感じるまで何か月も我慢」ではなく、始めて数回から手応えがあって、それを励みに続けていれば、数週間後に本物の変化が乗ってくる。順番がそうなっているなら、これを利用しない手はない(笑)。

思えば、私が自宅の筋トレを5年以上続けてこられた根っこには、「かっこいい人でありたい」という気持ちがあります。でも、その大きな動機だけで毎日のトレーニングが続くかというと、正直そうでもない。途中で何度も挫折もしました。そんな日々をその都度後押ししてくれるのが、今回のような小さな手応えです。大きな理由が背骨なら、小さな手応えは毎日の燃料。両方があって、なんとか続いてきた気がします。今回の力こぶも、たぶん同じ道をたどるんだろうと思います。

だから、この実感を「気のせい」と切り捨てる必要はないし、「もう筋肉ついた」と思い上がる必要もない。手応えは素直に喜んで、淡々と続ける。それがいちばん、自分に合っているやり方でした。

まとめ ── 手応えは本物、でも本番はこれから

斜め懸垂に逆手を足して2回目、力こぶに手応えを感じて調べてみて、分かったことを整理します。

  • 本当の筋肥大(筋肉が太くなる)には時間がかかる。見た目の変化は一般に数週間〜2〜3か月と言われる。
  • 手応えの正体として一般に挙がるのは①パンプアップ ②神経系の適応 ③注意バイアス。ただ、長く続けてきた自分には、①は経験済みで③は当てはまらない。残った②神経系の適応が、いちばん腑に落ちる答えだった。
  • とくに神経系の適応のおかげで、見た目より先に”効いてる手応え”が来る。だから続ける燃料になる

「2回で筋肉はつかない」。でも、その手応えにはちゃんと理由があって、しかも続けるための追い風でした。本番はこれから。数週間後、この力こぶが”気のせい”から”本物”に変わっているのを楽しみに、淡々と続けようと思います。

※体の痛みが続くときや、関節に違和感があるときは無理をせず、専門家に相談してください。私の話は、あくまで一個人の体験と、調べた範囲のことです。


参考にした主な情報源


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